■西国徒歩巡礼 区切うち6回目-4■
6回目 2008年10月14日~27日 ブログへの記載が中断したままになっていました。区切り打ち最後、満願の巡礼にいくことに成って、思い出しながら前回の巡礼の報告をいたします。 西国三十三ヶ所徒歩巡礼の区切り打ち六回目は去年(08年)の10月14日に福地山線相野駅より歩きはじめ、西国25番から打ちました。そして10月27日に琵琶湖に浮かぶ30番まで打ち電車で大阪に帰ったのでした。 西国三十三ヶ所徒歩巡礼六回目④ ●8日目(10月21日) 朝早く、神社に参拝する人がいるかもしれず。暗いうちから起きだした。道先に登尾トンネルが現われた。地図ではトンネルなどないのだが、その疑問を深く考えずにトンネルを抜けた。 峠を越してから、地図では国道を横切り、山に登っていくことになっている。ところがその登り口が分からない。「西国を廻っているのですが」と地元の人に相談すると。Aの方向に行けば良いといわれその方向に進んだが地図と見比べ、納得がいかず。国道沿いに行こうと反対方向に進んだ。そうするとさっきあった地元の人に自宅前であった。そこでまた話していて、古道の地図ではなく、別の道路地図を見ると、私の通った登尾トンネルが記載されてあり。私が道を間違ったことがはっきりした。古道の地図をじっくり見れば現在居る場所が目的の場所と別の場所であることがわかった。やっと納得して言われた通りAの方向に歩いていった。 兵庫県から京都府福知山市に入る。自動車の通らない野原や小さな坂を越える。 雲原というところで喫茶店にはいる。本日の定食カキフライとあったが、なんかカキは食べたくなかったので。じっくりメニューを見てビーフカレーを頼んだ。時間かかって出てきたカレーの味はよく知っているレトルトパックの味がした。 国道176線を北上すると、やがて本来の巡礼 の道にもどった。国道のトンネルの上を歩いて与謝峠を越す。下っていくとお助け水があり、このあたり見事なすすきの原が続いた。やがて国道に出会うと天橋立方面の道路標識があった。国道が尾根から尾根へ高い橋脚で結ばれ、大きく左右、左カーブを続けている。それの下を貫くように歩いていく。 地蔵さんの隣で荷物を下ろして休んでいると、軽トラックに乗ったおっちゃんに声をかけられた。 私も西国を少し回っている。仕事があるからなかなか廻れないけど。和歌山の方は全然廻ってないな。春とか秋には徒歩で廻っている人も見かけるよ。などと話をしてくれた。 暗くなった。でも店屋がない、加悦町あたりでスーパーを見つけ弁当を買って近くの農協の入り口に座って食べた。それからあてもなく暗い道を行く、野田川町あたりは古い街並みがのこっている。 そろそろ寝たくなったが、周囲は住宅地野営する場所はない。それで道をそれ十字路を右に入った。するとそこには家がなく野原のような闇があった。その闇の中にほのかな光が見えた。そこは公衆便所であった。 そこは自転車道ステーションと呼び、自転車道の休憩所である。トイレの壁とベンチの間、上には屋根があるところにテントを張った。障害者トイレで顔を洗い、体を洗った。 歩行距離約20km 野田川町下山田自転車スティーション泊 ●9日目(10月22日) 暗い間に起き上がった。テントを片付け即席ラーメンを食べた。夜明け前に自転車道を歩いている人が何人も通る。 巡礼の道に戻らず、このまま自転車道を進むことにする。畑の中を行く、夜が明けきると、靄がかかり一時は一面乳白色になる。 北近畿タンゴ鉄道の野田川駅の近くになると思うが(自転車道から駅も見えた。)蓮池がありアヒルなどがガアガア鳴いていた。蓮の写真や蓮で作った作品があり無人販売もしていた。 やがて野田川沿いに進み河口の橋を渡り、岩滝町の市街を経て、巡礼の道に戻る。 この野田川沿いの加悦岩滝自転車道線は畑の中を行ったり、河の土手を歩き、町中を歩く巡礼のよりゆっくり歩けます。 左折していよいよ成相寺の登りにかかる。そこに広場があり、ちょうどその日はその広場を多くの人々が草刈りをしていた。その広場は丹後国分寺跡とのこと。前には博物館がある。畑のなかに石碑が立っていた。15年戦争の時に船舶往来のために天橋立を切断するのに反対した町長を顕彰してた「天橋立の久の碑」がある。 暇そうな、訪れる人も少ない京都府丹後郷土資料館という博物館に入る。入り口で掃除をしていた女性が窓口に入り入場券を売り、そのまま館内の説明をしてくれる。私がしょっている荷物を館内に置かせてもらった。展示の細目は忘れているが、そこでもらった古い企画展のパンフレットが残っている。今回の巡礼で27番圓教寺でみた木造の狛犬に、石造しか見ていなかったのでビックリした。しかしこのパンフレットには丹後の木造狛犬が多く掲載してあった。 舗装道を登って行く、めずらしくカンナが道脇に植えられている。途中、お大師さんや地蔵清水があり、お土産なども売っている場所があった。 成相寺の境内に入る。自動車で来た人のチエック所があり、私も進んで自己申告して入山参拝料(500円)を払った。 かって湯槽だったという鋳物の手水鉢は龍の姿の注ぎ口で外周に苔がはえている。 本堂のそばに駐車場があり、山道を長いこと上ることはない。階段を使わなくてもスロープを使えば本堂の前まで来ることができる。ところがそこから本堂に上がるのには階段しかない。そこでこのお寺には地面から本堂の床まで上がれるエレベーターが設置されていた。 下山はバス専用道路を通ってケーブルの駅がある笠松公園まで行く。展望所で天橋立を展望する。そこより少し低い所に別の展望所がある。ケーブルの上りの終点らしい、ガイドさんが団体に説明をしている。下の展望所の賑わいに比べ、こちらは最初は私一人だけだった。その内、何人かこちらまで上がってきた。 展望所にはお金を入れて見る望遠鏡があり、股のぞきのために乗る足場ある。私も頭を股間につけて天に昇る橋立を見た。 そしてその場所に一軒のお土産屋さんがあった。まだ昼飯を食べていなかったので、そこのソフトクリーム(300円か350円)を買って、暇そうに一人いる男の店員と世話話をした。そこで今晩ビジネスホテルに泊まりたい、と話すと、その店員が電話帳で調べてくれて適当なビジネスホテルの電話番号をメモしてくれた。 笠松公園から徒歩で下山しながら携帯で電話をしてホテルの予約をとった。 下山したふもとに篭神社がある。神社の参道の重文狛犬は毛布などまかれ周囲を鉄パイプで囲まれ人目から逃れていた。 重文狛犬(阿吽一対)伝 鎌倉時代作 伝承によると、作者の一心で魂の入った狛犬が、天正年中不意に天橋立の松林に出現して、元伊勢詣りの参拝者や通行人を驚かした。偶々親の仇討ちにひそんでいた岩見重太郎が之れを聞いて鎮霊を決意し、一夜待ち構えて音の方向に剛刀を一閃したところ、石の狛犬の前脚が切れて出現が止んだと云う。以来社前に 座して専制ら魔除の霊験が聞こえたと伝えられる。 他所と違い、胴と脚がどっしりして、日本化された狛犬の最大傑作と云われる。 橋立の松はその姿を模して名前をつけたり、人の名をつけた名板が設置されている。ちなみに「晶子の松」には橋立を読んだ与謝野晶子にちなみ命名された松と書かれてあった。 磯清水両側海に囲まれながら塩からくない清水が湧き出ることから名泉百選にも選ばれている。私も少し口に含んだがその後きずくと「飲まないで下さい」との看板があった。 歩行距離約20km 28番成相寺参拝 宮津市新浜 ホテル丹後泊
by henroseikatu
| 2010-03-07 22:19
| 西国徒歩巡礼
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