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托鉢遍路№026 曇冷たい風〜№28

●托鉢遍路№026 曇冷たい風 12月1日2011年

寒い一日、12月らしい一日、すぐ正月が来そう。
車道あるいて、22番平等寺近くの本当の善根宿(無料)旅荘キクヤに泊まる。


●托鉢遍路№027 SQさんのこと 12月4日2011年

雨降られたけど濡れることなく、風ときたま吹くけど寒さ続くことなく、良い年末です。

昨日、日和佐の道の駅で、野宿遍路のSQさんに久しぶりにあって嬉しくなってしまった。色々と教示を受けた野宿の先達だ。私と一緒、順打ちで四国遍路している。

そのSQさんには今年の9月25日に宿毛の松田川遍路小屋で最初に会ったと思う。そこで別れてからも、しばらく先々で出会わした。その間に色々な情報を教えてもらった。

ベテランの野宿遍路さんは、たいてい私服であったり色つきの作務衣だったりする。
私は上下白衣だが、SQさんも白で決めている。
SQさんの荷物はキャリーカートに載せた大きな袋に全部入っている。一人用テントの中でコーヒーを飲みながら、その日の予定を経てるのが、至福の時と言っている人だ。
食事は市販の即席ラーメンに汁を足し野菜をいっぱい加えて作ったラーメンが主だ。

托鉢は門付、スーパーや寺院の山門の前、時には道の駅でやるとのこと。

私は前に「スーパーの前で托鉢する時は店長の許可を受けること」と言う話を聞いていたものだから、スーパーでの托鉢は躊躇していた。

SQさんが「店長に言えば許可しないに決まっている。皆かってに托鉢しているよ」と言う話を聞いてからは自由にスーパー前で托鉢できるようになった。

また托鉢の事ではSQさんから興味深い話を聞いている。
私なんかは、托鉢なんか四国以外では出来ない、と思っていたのだが、それは違うらしい。
彼は実際、九州や本州でスーパー前で托鉢をして、四国以上に喜捨があったそうだ。
そうなると、私は托鉢しながら、歩いてしまなみ街道を渡り、高野山まで行ってしまいたいと思うのである。

SQさんは行く先々の図書館に寄って、新聞や週刊誌を読んでいる。そんなこともあり、同じ地域に二三日留まったりするそうである。
彼は自らも進むのが遅いと自認しているが、その彼と会った私も進むのが遅いことになる。

彼の行水が凄い、とある公園まだ日のあるうち、裸の腰にタオルを巻いて、水道の蛇口の下に屈んで水浴び。傍を通る女性。
川でも同じように水浴び洗濯をしているそうである。
私なんかは、隠れながらしか行水はできない。

私は人の名前を覚えられないのだが、SQさんは良く久しぶりに会う人に名前で呼びかける。相手は会ったことも忘れていたりする。

SQさんからテントのジッパーを変えたり、靴底に自転車のタイヤをはることを教えてもらった。裁縫も良くしていて、百円ショップで買った布で寝袋の内側に入れる袋を作っている。

そして、いつも清々しい顔で、微笑みながら話している。
和顔施の人である。


●托鉢遍路№028 晴天、洗濯、水浴 12月5日2011年

あんまり天気が良いもんだから洗濯した。
きれいな小川が流れているもんだから素っ裸になって、体も洗濯した。
ちょうど太陽がちんぽこに当たって気持ち良かった。

それから、洗濯物かわくの待っていら3時を回った。
二階に置き去りにされていた空のカセットボンベ一本と小屋の前に落ちていた空缶一つ拾った。
敷地の下に落ちているゴミは見ないことにした。
草を抜こうかと思ったけど、やめた。
こんなことは最初にやるべきことだった。
と片手を柱に当て、頭をうなだれた私であった。

この遍路小屋は道路沿いで自動車の通る音がうるさく、トイレがない。
それで今宵は近くの玉厨子農村公園の東屋に移動しテント張ってゆっくり寝ることにします。

写真説明
かめ遍路休憩所(屋根が甲羅の形をしていて、小さな六角形の板が屋根に張りめぐらされている。二階建)
国道55号線を日和佐から日和佐トンネルを抜けるとすぐ左にある。
by henroseikatu | 2012-01-21 16:18 | 托鉢遍路 | Comments(0)
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