托鉢遍路№112 まだ大阪にいますよ! 5月24日2012年
◎5月22日、久しぶりに托鉢した。 朝晩の勤行をしていないので托鉢の時にしか読経していない。読経するのは久しぶりだ、大きな声が出しづらい、毎日読経しておかないと声が出しづらくなる。真面目なブッティスト(外国人の遍路さんはブッティストだと表明するけれど、日本人の遍路は表明したのを聞いたことがない)なら、毎日朝晩、勤行しているはずだが、私はお経を唱えるのは好きではあるけれど、あいにくブッティストの自覚がない。 22日は聖徳太子の縁日、四天王寺(聖徳太子創建)への参詣者を目当てに辻立ちする。午後1時45分から1時間、天王寺への歩道上で托鉢。(托鉢は1時間では修行にならないのでこれ迄は2時間すると決めていた。しかし修行にならずとも托鉢を多くの人に認識してもらいたいので・・・) ◎高島屋前托鉢 そのあと、難波高島屋前で午後3時半から2時間の托鉢をする。 高島屋の丸井側出口、戎橋や千日前への横断歩道に面した公衆電話側の植栽を背にに立った。信号待ちする人々を横から見ながら読経をする。 ここでは自分の読経する声が聞こえない、丸井ビル壁面の大画面が映画の予告をしていたり、車の通行する音などの騒音が激しい。読経でどんなに大きな声を上げても自分の耳に読経はたいして聴こえてこない。だから多分、他人にも聴こえていないとも思う。 高島屋前では多くの人々が通りすぎるので、観察していると飽きがこない。 赤いハッピを着たジャンカラの人がテッシュを配っていた。わざわざ、遠くからテッシュをもらおうと構えて行く男の人がいる、素知らぬ振りをしながら赤いハッピに近づいて行く。声をかけてテッシュを、もう一つもらう女の人がいる。 私は一ヵ所に立っていて、私なんか無視して人々は通りすぎるから、私の方からその人々を自由に観察できる。可愛いお嬢さんや御姉さんをじっと観察したりしていても誰も不信には思わない。 素足の長い足、シースルーの下は何だ?ミニスカートからパンティは見えるか? カメラやスーツケースを持った中国系の団体。通路の真ん中で携帯をかけている白人。待ち合わせしていたカップル。記念写真を撮りだす家族連れ。 何て言うんだっけ、駐車違反を取り締まる人が緑系の服で二人組んで歩いてくる。黄色いジャンバーの駐輪指導員が自転車に目を光らせる(大阪の主な繁華街では歩道上に有料駐輪場を設置し放置自転車対策をしている)。煙草吸っていた人が、パトロールしていた二人組の人に注意されている、罰金を払わされるのだろうか?(この辺り道路上では禁煙で違反すると罰金である)。 私の目の先、通路を挟んで地下道への降り口がある。その高島屋側に、いつもサンドイッチマンがいる。掲げられた看板には大きく電話番号が書かれ、ショッピングカードの借り出し枠還元と書かれている。違法じゃないの、違法じゃなくても後々高負担しなければならなくなるはずですが? 午後5時を過ぎると、居酒屋の客引きが目立ってくる。それらしいグループにビラを見せたりして声をかけている。この人たちは、ラフな格好で前掛けをかけている。 スーツ姿で女性に声をかけているのは、ホステスのスカウトマンか、ホストの客引きか?(こんな人達から喜捨してもらったこともある)。 歩道の信号か点滅しだしてから、慌てて横断しだした老人、車は止まって老人の通過を待っている。なんか怒り声で子供の手を引っ張っている女性。ここで托鉢していて何度か見かける車椅子の人。 普段の辻立ちは、ほとんど左右に視線を動かさずに正面を見て読経をしている。目の前を通行人が横断するだけで観察する時間は取れない。 この高島屋前では、奥行きも深いワイド画面で私の目の中に人間模様が飛び込んでくる。 そうそう、このときは、なかなか喜捨してくれる人がいなかった。左手でお椀をかかげ、念珠を通す右手で片手合掌しながら読経していた。しかし椀に何も入っていない。 喜捨はあきらめていたのだけど、托鉢しだして1時間半ほどして、子供たちが喜捨してくれる。 六人の小学生の男の子のグループが、それぞれ小銭を喜捨してくれる。瞬く間に椀が一円玉と十円玉で賑やかになる。自然と顔が微笑む。ありがとうと何度も言った。 今日は大人たちに見向きされなかった。しかし小学生の男の子たちが、私の托鉢に応えて喜捨してくれる。この子供たちは、これからも托鉢している人を見れば喜捨してくれるだろう! そのあと、大人の男子の喜捨があった。多分、ホステスのスカウトマンだ。 これが本日の喜捨の全てである。5時半に2時間の托鉢を終えた。 大阪に来て、今までの托鉢で若者の慈悲を感じたが、今日は小学生からの慈悲を受けた。 今日は小学生からの喜捨があり、天気も良く、久しぶりに托鉢で声を出し気分が晴ればれした。
by henroseikatu
| 2012-05-24 08:08
| 托鉢遍路
|
Comments(0)
|
by henroseikatu カレンダー
カテゴリ
全体 句集 風懐に歩三昧 幸月 関東八十八ヶ所霊場巡拝 四国百八霊場まいり 全国一の宮神社巡拝 北海道88ヶ所徒歩順礼 東北36不動尊霊場 九州八十八ヶ所百八霊場徒歩巡拝 西国徒歩巡礼 四国遍路みちぞい物語 歩いて四国へ10年 四国遍路09年 四国遍路11年 新四国曼荼羅霊場 托鉢遍路 遍路生活 コロナ禍い歩くしかなく遍路となる ニュースレター 未分類 以前の記事
2023年 11月 2023年 10月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 05月 2023年 03月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 10月 2021年 08月 2021年 06月 2021年 05月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 05月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 05月 2017年 12月 2017年 10月 2017年 08月 2017年 06月 2017年 04月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 08月 2016年 03月 2016年 01月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 06月 2015年 03月 2015年 02月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 09月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 お気に入りブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||