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ぼろ布と共に喜捨を受ける

2012年7月3日(火) 歩いて四国へ13日目

雨のなかを歩く、何時までも留まれるところがないので、また歩き出す。
夕方には雨が上がる。やっと広島県に入る。大阪からやっと220kmになる。明日には尾道に着けるだろうか?
福山市大門駅近くにスーパーを見つけ托鉢をしに行く。
急に太陽が出てきて陽射しが痛い。私はバテ気味でスーパーでアイスを買おうと思っていた。
スーパーの通路の真ん中にぼろ布になった猫が横たわっていた。足を投げ出し、そこここに傷がある。その上に陽が当たっている。
スーパーに入り買い物をした。そして、死んでいるか或は瀕死である猫を、どこか邪魔にならないところに移動しょうと思った。
私の指で猫の足を持って移動しようと、背を屈め猫を見つめる。そのとたん猫は親しげに声をあげ、立ち上がったのであった。痩せてボサボサの体でもぼろ布ではなかった。
野良猫や鳩に餌をあげないように私はしている。ところが、彼のアピールに負け、パンの一欠片を投げ与えた。
その後、彼は腰を下ろし両手を前に揃え、スーパーに出入りする人々に声かけをするのだった。

それから私もそのスーパーで托鉢をした。

建物の陰にキャッツフードが落ちていた。世話をしている人がいるのだ。野良といえど居場所や世話をしてくれる人もいるらしい。

その晩、私は寝場所を探しながら、尾道に向け国道2国道を歩いた。
外灯がないところが多い、でも歩道がずっとあり、ありがたい。
車のデイラーが多い、軒下はあるのだが、照明が明々と点き、ロープも張っているので敷地に入れない、警報があるかも知れない。

そのうち、大型店舗が並ぶなかに、小さな店に「貸物件」の看板。ビルに凹んだスペースが入口になっている。
その凹んだスペースに潜り込んで、寝場所とした。
by henroseikatu | 2012-07-04 05:21 | 托鉢遍路 | Comments(0)
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